未経験で事務職への就職を検討中ですか?
今回の記事では一般的な事務職についてどんな仕事があるのかをまとめました。応募前に確認して就職後のミスマッチを予防しましょう!
本記事でわかること
- 知識がなくてもできるものから、少し専門的なものまで幅が広い。
- 一般的なお給料と雇用形態は事務の種類による。
- どこでも役立つMicrosoft Officeのスキルは入社前に身につけて損はなし。
私は未経験から事務系金融専門職として入社したのが事務職の始まりですが、なんと…
入社当時はMicrosoft Officeのスキルはほぼ0でした!
Excelの本を1冊は用意しておきましょう。GoogleやInstagramを無料検索することでも大抵のことは解決できます。
では、職業で『事務をしている』と聞いて、どんなイメージが湧きますか?私は『簡単・ルーティンワーク・誰かのサポート』のイメージでした。女の転職typeのアンケート調査結果を見てみても、同じように思っている方が多そうです。
事務職未経験者に事務職になってみたいかを尋ねたところ、約8割の人がなってみたいと回答。事務職のイメージについて尋ねると、最も多かったのは「サポート的な業務が多い」47.0%、次いで「ルーティンワークが多い」「給与が低い」という結果でした。4位には「長く働き続けられる」といったポジティブな印象も入っています。
一方、事務職経験者に実際の事務職はどうかを尋ねると、1位は「サポート的な業務が多い」、2位は「ルーティンワークが多い」、3位は「給与が上がりにくい」となりました。
出典:女の転職type|『第40回 事務職ってどう?事務職のイメージや実際のところを聞いてみました。』
8割が事務職になってみたいことから、とても人気の職種ですね!
みなさんのイメージ通り、一般的にサポート業務やルーティンワークの割合が多いので、未経験採用が多く存在することも人気の理由かもしれません。しかし、中には専門的な事務職も存在し、特殊スキルを磨くことも可能です。事務職への転職や就職を考えているなら、事務なら何でもいい!ではなく、それぞれの事務職で求められるスキルや業務内容を理解して応募しましょう。
事務は事務でもやることは違う!
業界や企業によって使用システムやオペレーションは異なるため、同じ職種で転職しても実際の業務内容が違うことがあります。まずはどんな企業にもある一般的な事務業務を解説します。
※各事務の業務内容は企業によっては担当部署や名称が異なる可能性がありますので、業務内容は応募先各企業へご確認ください。
一般事務の業務内容
あらゆる部署で募集していることがあり、主に共通して次のような業務があります。
- 書類のファイリング
- データ入力
- 資料作成
- 電話応対
- 来客対応
- 郵便物や荷物の発送および仕分け
これらの業務は他の〇〇事務にも含まれていることが多く、部署を限定しない幅広い業務を担当する場合に一般事務と呼ばれているようです。
営業事務の業務内容
営業部に属し、一般事務の業務内容に加え、主に営業担当者のサポート(社内業務)や顧客対応(社外業務)があります。
- 見積書や請求書の作成
- 顧客への説明資料の作成
- 顧客からの問合せ・クレームの初動対応
営業担当者と顧客の円滑な契約をフォローしたり、部署内の業務効率向上の役割も担っている重要な業務です。黙々と一人で目標を達成することより、チームプレーが求められるため、コミュニケーションスキルは必須でしょう。
経理事務の業務
経理部に属し、一般事務の業務内容に加え、お金の流れを記録・管理します。
- 受発注や在庫の管理
- 伝票の発行
- 月次・年次決算業務や税務申告
- 有価証券報告書の作成
一般事務や営業事務に比べ、経験者採用の多い専門的な事務です。企業のお金の流れや経営状況を把握でき、企業規模によっては経営層に近い位置で業務に携わることのできる責任感のある業務です。
人事事務の業務内容
人事部に属し、採用に関する業務と労務管理に関する業務があります。事務として採用される場合は、主に労務管理に関する業務に携わることが多くなるかもしれません。
- 新卒・中途採用に関するサポート業務
- 社員の入社・退職・産育休に関する手続き
- 社員の給与計算
- 社員の勤怠管理
企業によっては次の総務事務も担当する場合があります。
総務事務の業務内容
総務部に属し、一般事務と似通った業務が多い場合があります。
- 備品や設備の管理
- 社会保険に関する業務
- 住宅手当や交通費に関する業務
総務部は全部署や社外とのやりとりが発生するため、高いコミュニケーション能力が求められます。ルーティンワークが多い事務のため、特に専門性を持っていない人や社会人経験が浅い人でも応募しやすいといえるでしょう。
法務事務の業務内容
法務部に属し、法律に関する知識を身に着け、関連資格の取得を目指すなどキャリアアップが目指せる事務です。
- 契約書類に関する業務
- 社内規定に関する業務
- 法的な社内相談窓口業務
- 子会社の設立に関する業務
- 株式発行や分割に関する業務
法律や制度は改正されるため、知識を日々アップデートしていく必要があります。海外と取引のある企業の場合は英語スキルを求められることもあり、高度で専門的な事務職として活躍することができるでしょう。一方で就職には狭き門となっています。
気になる事務職のお給料や雇用形態は?
他職種と比べ、お給料は低めの傾向がありそう
これまで例に挙げたような事務以外に、貿易や金融、医療のような専門性の高い事務があります。一言で『事務』といっても幅広いため、お給料の幅や雇用形態も様々です。年齢やキャリアによってもお給料に差が生じる可能性がありますが、次のデータが参考になります。
出典 doda|平均年収ランキング(職種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】
dodaのデータを参考にすると、事務/アシスタント系のお仕事は他の職種と比較して全体的に低めの年収が算出されていますが、その中では、貿易や翻訳という専門性や英語スキルが必要な事務の年収が高くなっています。
雇用形態はやっぱり正社員が一番?
雇用形態は、主に派遣社員/パート・アルバイト/正社員・契約社員があります。イメージ的に安定していそうな正社員ですが、その分残業が多い場合もありますので必ずしも最適とは限りません。
新型コロナウイルスの流行をきっかけにリモートワークのできる企業も増えてきました。まずは、自分の生活に合った働き方はなんなのか、よく検討して雇用形態を選ぶことをオススメします。
私は正社員でしたが、派遣社員や契約社員に比べ残業は多かったです。18時頃子供の送迎&家事、20時頃から自宅からリモートにて業務を再開なんてことも。
ライフステージに合った働き方を選ぼうと思ったことがフリーランス転身のきっかけでした。
仕事の幅は広くやりがいはありましたが、子供への負担は大きかったのも事実です。
正社員が一番お給料が高いとは限らない!
正社員は月給制を採用している企業が多いですが、派遣社員やパート・アルバイトでは時給での支給が一般的です。実際の勤務時間で時給を月給換算してみると、正社員より多いケースがあります。
労働8時間×月20日稼働を前提に考えてみると・・・
- 正社員:月給20万円の場合、時給1,250円(換算)
- 派遣社員:時給1,500円の場合、月給24万円(換算)
- パート・アルバイト:時給1,000円の場合、月給16万円(換算)
労働時間などの契約内容や深夜残業の有無、ボーナス支給、住宅手当などの福利厚生によっても差が生じます。目先で提示されたお給料だけではなく、総合的に判断する必要があります。2020年4月より『同一労働同一賃金』が導入されましたが、企業によってまだまだ待遇に差があり、完全な同一には程遠い現実があります。
同一労働同一賃金の導入は、同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者) と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)との間の不合理な待遇差の解消を目指すものです。
同一企業内における正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差の解消の取組を通じて、どのような雇用形態を選択しても納得が得られる処遇を受けられ、多様な働き方を自由に選択できるようにします。
出典 厚生労働省|同一労働同一賃金特集ページ
入社までに身につけておきたいスキルは?
採用面接前に身についているスキルがあると履歴書や職務経歴書に記載できるのでアピールポイントが増えますよね。
しかし、未経験の場合はどんなスキルがあったらいいのか迷ってしまいます。自己啓発を兼ねて、どんな企業でも役に立ちそうなスキルを学んでおくことをオススメします。
私は前職の企業に就職する前は事務経験はなく、営業畑にいたので事務スキル0からのスタートでした。企業によって求められるレベル感が違うので、自分のスキルで貢献できる求人へ応募しましょう。
王道のMicrosoft Office!学んでおいて損はなし!
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)という資格をご存知ですか?Microsoft Office製品(ExcelやWord)のスキルを証明できる資格で、転職や社内評価でパソコンスキルをアピールできます。
特にExcelとWordはどの業界でもツールや資料として使われているため、面接時にスキル度合いを聞かれる場合があります。
私が採用に関わった紹介予定派遣の方の半数以上はMOS資格をお持ちでした!
ExcelやWordのスキルは必須ではなかったものの、効率化のための簡単なツールや文書作成作業ができるかの確認は行っていました。
Googleアプリも使えるようになっておこう!
ExcelやWordと同じくらい、近年広く利用されているのが、Google Workspaceのスプレッドシートとドキュメントです。Microsoft製品とは異なる機能や便利な機能があり、併用している企業が多くあります。個人でも無料で利用できるので、こちらも体験しておくことをオススメします。
金融専門職でも、現在携わっている新規事業でも併用しています!
どちらが優れているということではなく、利用場面によってどちらも使うと認識するのがよさそうです。
ルーティンワーク多し!タスク管理スキルが重要!
一日のうち、ルーティンワークが多くを占める事務職。色んな業務を時間毎にこなしていかないと、どんどん翌日に押されていき残業を増やすことになりかねません。何をどのような時間配分で、優先順位を決めて業務の予定を立てることが非常に重要です。
自分で使いやすいスケジュールアプリやタスク管理アプリを探して駆使するのがオススメです。
私はGoogleのカレンダーとTo Doというアプリを使用しています。
企業のセキュリティにもよりますが、プライベートアカウントと企業で割り当てられたアカウントのスケジュールを同時に確認したりすることができるので非常に便利です!
まとめ
以上、事務の種類と業務内容の基本の紹介でした。一般事務の業務をベースに部署や業界によって専門的な業務が増えていきます。事務職として幅を広げたいと思っている方は他のページも参考にしていただければ嬉しいです!
記事のおさらい
- 一般事務は全ての事務のベースになっている。
- 一般的なお給料は決して高給とは言えないが、専門スキルを身につけて給与アップも可能。
- 自分に合うタスク管理の方法を見つけておく。
入社してから「こんなはずじゃなかった…」のミスマッチは、自分にとっても企業にとっても損です。実際の業務内容は会社に転職エージェントや面接官に詳細を確認して納得するためにも、事前に自分で調べて疑問点を見つけておきましょう!